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物流リアル〈本気のQ&A〉

作業員の退職増加

(業種不開示SPA・人事統括)

自社倉庫は埼玉県東部にありますが、今夏以降退職者が続いております。
夏季の庫内環境は厳しいため、例年退職者や出勤調整者が出ていましたが、今回の退職者数は過去にない比率です。
募集はかけ続けていますが、現職者との兼ね合いや総人件費予算の上限もあり、近隣商業施設や工場・倉庫のような高額時給を提示することが難しい現状です。
他社の動向と対応策などの事例はありますか?

関東圏だけではなく、全国的に類似ケースが発生しております。
空調設備のある倉庫でも微増傾向ですが、空調導入できない倉庫では初夏から9月前半にかけての退職者数が急増しました。
ご質問のとおり、時給額競争による人材確保は勝者ゼロの行く末しかありません。
他社の対応例などは以下のとおりです。

 

1)面接時に夏季・冬季の庫内環境と会社対応策(給水・休憩等)を正確に説明し、納得の上で入社してもらう。
2)早朝と夜間の業務シフトを導入し、それに応じられる人材を募集・採用する。
3)業務自体の見直しを行い、必要人員数の削減を行う。生産性の高いスタッフには昇給などで報いる。
4)夏季は可動型の冷風機、冬季は高品質防寒着を貸与し、対処的ながらも業務支援を行う。
5)庫内業務を外部委託する。(※派遣を含め最も多い選択肢ですが、外注先も同じ状況なので依存率は下げるべき)

 

他にもいくつかありますが、一言でいえば「手探り・手詰まり・手招き」という状況です。昨今の報道にもあるとおり、倉庫や運輸、製造現場のような現業からの労働力減少は深刻です。特に都市部での傾向は顕著です。
気象の変動と人口動態の推移は、現場といわれる事業所を抱える企業に不可避の課題を提示しています。
全企業が答えを模索している。そんな状況が今であるというのが回答となります。
ロジ・ターミナルもこの問題については考察を続け、さまざまな情報を発信してゆきたいと考えております。

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