諸般の事情から物流業務の多様化や弾力化を進めてゆくと、まわりまわって「ヒルヤスミのモンダイ」に突き当たること必至なのだ。
ゆえに些末時と切り捨てたりせず、そこそこかまぁまぁエライ方々もご一考願いたい。
税制や社会保障負担の改変に伴い、非正規従業員の労働時間に変化が表れ始めている。
業界内外の展示会について感じることは、
「対処策ばかりで根本的な解決には無力な道具ばかり」
「誰に何を訴求すればよいのか判らなくなっている企業が多い」
という点である。
特に機械化・自動化やAIを安直に取り扱い始めたこの数年来は顕著になっている。
本年もよろしくお願い申し上げます
ワタクシは暮れから本日に至るまでマッタク普段どおりの暮らしぶりであります。
こういう年末年始の数日間がもはや定番化しているわが家なのですが、「うちも同じじゃ」という読者の方もおいでかと思う次第です。
それまで業界内で「是」や「正」とされてきた方法論や定石を必ずしも「始」や「主」に置かなくなった。それは関与する先が自社物流であり、部門機能の向上追求を最優先化できない事情が至る場面で浮き彫りになるから、、、というのが事由としてはもっとも大きいと思う。
併せて、物流至上主義などと唱えているつもりはなくとも、ちょっとした優先順位の入れ替えや合理化効率化のためと講じた策が、
「面接の際には10年後の主力となってくれそうな人を第一に採用しています」
という言葉だった。
その物流拠点は自社の知名度と好感度の後押しもあって、現在はパート従業員の採用に困っているわけではない。
なので余裕のある今のうちに、「この人はいずれ主力になってくれそう」と思える応募者については、年間の所得制限や子育ての都合で変則勤務だったりしても、できる限りの融通をもって勤務継続できるよう取り計らっているのだという。
人材育成と雇用安定は部門経営の基本。
売手市場であるからと言って、あまくゆるい体制管理はなんの解決策にもつながらない。
辛辣に過ぎるかもしれないが、管理者の怠慢と能力不足が「働きやすさ=従業員への忖度」という見当違いも甚だしい「安直で汗をかく気がない愚」を生み出している。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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