物流よもやま話 Blog

現場

カテゴリ: 余談

もし私が現場作業をするなら、どの業務をしたいか。
なんてことを何度か考えたことがある。
「全部向いていない」と思った知人の諸君、次に会うときはセッカンさせてもらう。

、、、、、実際向いていないような気もする。
あくまで仮定であり、推測の域を出ないのではあるが。

入荷こそが業務の最重要作業だと考えているので、やはり荷受から在庫計上までをやりたい。
その願いが叶ったあかつきには、意味不明の不揃いな荷姿や黄色いガムテープぐるぐる巻きの不細工な梱包や汚れた入日記やしわだらけの納品明細や手書きと打刻印字が重なっている伝票類の書式に毒を吐いたり、何の罪もないカートン君たちに罵声を浴びせたり、所長のところに走っていって「やってられるか!」とかは絶対に言わないようにしたいと思っている。

保管場所で棚入れに汗をかき、ピッキングで忙しく動き回り、一心不乱に梱包してるパートの皆さんにも、「ワシが入荷を完璧にやっているから、みんな安心して忙しくできるだろうが」なんて、絶対に口に出さず、笑顔で「お疲れ様でーす」と言いたい。
お互いの挨拶や笑顔は現場の基本であるのだから。

昼休みや中間休憩時には同僚に嫌味を言ったり無視したりなんてしないように努力したい。
喫煙場所が倉庫建物のすぐ近くにあることも、見て見ぬふりをするよう我慢する。
たまーにやってくるお偉方に、喫煙所を始めとする他の非常識なことを直訴なんて絶対にしないように自制したい。
所長がノイローゼみたいになっていても、「器の小さい奴だな」とか「ざまぁみろ」とか「守ってあげたい」とか「かわいそうだ」とか、余計なことは考えないようにしたい。

約束事をきちんとやり、余計なことは言わず、人間関係を淡く留めるスタッフは宝物だ。
多少のえこひいきをしてでも長く働いてもらわねばならない。

現場でのエラーは、そのほとんどが社員に起因している。
規範となり、したり顔でOJTを行う社員がひとたび現場に入ると、鉄の掟だ!とスタッフに反復してきたルールを破ってしまう。
「よかれとおもって」「慌てていたのでつい」「作業手順を変えても問題ないと思っていました。時間に追われていたので」

こんなことはパートさんではあり得ない。とってつけたような言い訳もしない。
稀にパート・アルバイトがやらかしてしまうが、新人か大ベテランが殆ど。
新人については、中途半端で理解度の確認を怠ったお粗末なOJTの産物であるし、ベテランの場合は慣れによるルール無視。
この場合も、ベテランゆえに「お任せ」にしている管理者に非がある。

物流現場のエラーはそのほとんどが人的要因。
設備やシステムの前にそれを減らすことが必須と思う。
管理者の仕事は業務フローの徹底的なOTJによるプリンティング。
そして日々の定時巡回と違和感の有無の確認。
現場の不都合や不合理の情報が滞りなく素のままに収集・発信できるようなレポートラインの設置と使用の義務化。

書けば面倒に感じるかもしれないが、実際に現場で行ってみればたやすく導入できる。
まずは始めてみてはいかがだろうか。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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