保管効率をさんざん口にしてきたが、裏付けある数値で説明できたことはない。
実は、、、精密な正解がよくわからないのだ。
ぶっちゃけてしまうが、その言葉に誰も突っ込んだり異を唱えることができないから、したり顔でべらべらしゃべり倒していた。
今でも同じように「だいたいこんな感じ」でゆるーく説明している。
― 承 前 ― THE 運賃【1】
契約価格の破綻は自明だった。
物流会社は内心で危惧していたが、こちらから値上げを申し出るなどあり得ない。
荷主は廉い契約運賃に喜んでいる。
業務契約しているECショップの月間出荷口数が全部で3万件だとして、、、
一件に10円か20円、大型品や遠方への発送なら50円から100円ぐらい乗っけて請求できる。
運賃については何年か前に見切りをつけた。
その「見切り」とは、抵抗せずに流れのまま受け容れるという意だ。
ここでは個配料金のハナシに絞って記したい。
もはやひと昔前のことになってしまったが、
「ナントカ急便の担当者が値上げを言ってきた」
と前職時代に営業部の部下から相談を受けた。
そのやりとりが、数ヵ月後の運賃立替請求からの撤退に及ぶのだった。
物流会社にいた頃、数え切れないほどの問合せや見積依頼を受けた。
でも過半の内容は決まりきっていて、中にはげんなりする内容のものも少なくなかった。
本来は「どんな内容でどんな文面や口調でも、問合せはありがたい」と感謝するのが優秀で正しい営業職だ。
簡素で直線的な物流業務が理想であるし、そうでなければいけない。
ではその基になるものは何か?
商品マスターである。
マスターの設計と整備で全ては決まるといって過言ではない。
物流現場でのさまざまな現象は、あくまで結果であり、そこに原因はない。
物流現場で一番ウットウシイものは何か?
普段はふんぞり返ってエラそうなことばっかり言ってるくせに、本社から本当に偉い人が来ればペコペコへらへらオロオロ、、、の小心でお調子者の所長。
も時としてウットウシイが、そんなのとは比べ物にならないほど嫌なモノ。
それは、本社の基幹システムであることが多い。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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