昨年も「ん?」と気になった覚えがあるが、ゴールデンウィーク明けごろから徐々にアクセスが増え始める過去稿がある。
運動会=秋、と思い込んでいるオッサンなので、春から初夏に移ろう今頃に運動会が開催されることに違和感がぬぐえぬまま今に至るなのだ。しかしながら今頃に運動会を行う学校は少なくないらしいし、平日開催もアタリマエ化して久しいと聞く。
そもそも上掲のコラムは、
「最近の運動会は簡素化・時短化が進み、多くの学校が午前中のみの開催」
と聞いて、
「では参観来場した親族や知人と児童がお弁当を一緒に、、、などもナシなのですか?」
と関与先の方に問うたところ、
「そのとおりです。なので社員やパートさん達の中には、午後から出勤する方もいますよ」
という回答が返ってきて、驚きつつ納得もしたのだった。
終始コンパクトに収めて、運動会ステークホルダーの時間的物質的負担を軽減するように努められている――それに異を唱える声も少ないのだろう、、、と思っている。
少子高齢化の流れからすると、可愛いたったひとりの孫のために豪華弁当やお菓子類を持参し、行進や競技の一部始終を撮影して、、、というジジババであふれそうな運動会風景はひと昔もふた昔も前の記録映像化しているのだとか。
運動会などもはや無縁のハナシとなって久しいワタクシ。なのでガヤガヤドタバタしつつ時間刻みにプログラムを消化する作業現場的イメージが思い浮かんでしまったが、いまやそうでもなく淡々と進行するのだとか。生徒も先生も観覧者一同も楽しんでいるのなら、それはそれでよいと思う。
自分たちの時代と違うことをマイナスやイレギュラー扱いするのはモウロクの証拠と自戒すること数知れずの近年なので、最近の運動会事情も素直に見聞きすればよいだけのハナシですよ、、、と関与先でわかったような顔で肯いている。
ついでに書くと今やカメラやビデオでの撮影者は概ねが40代以上であるとのこと。
観覧者の多くはスマートフォンを眼前に掲げて宗教儀式のように全員が同じ動きで競技者を流し撮りする。私の年代にとっては高級デジタル一眼レフにしか搭載されていなかったHDRと追随機能特化型AFが当たり前のようにそこらのスマホに標準装備されている。
なので誰でも手軽に子供の高品質な画像が残せるようになった。
というわけでたいそうなデジタル装備品とデカい豪華弁当を抱えた参観者の姿は減った。
それは企業のお花見や各種宴会が減少・時短・簡素化しつつある現状とも相通じる。
個人的には宴会をはじめとする集団行動が苦手ゆえ、今の世情に異議はない。しかしながら「ちょっと寂しいなぁ」と感じているオジオバやジジババもいる。
そんな世間話をする相手は関与先のエライお方たちに限られており、しかもお互いに小声で泣き笑いのような顔で、、、このへんでもうやめておきます。
よく考えてみれば、現場でもトラブルなどの記録や荷の状態をリアルタイムに撮影できるツールとして、進化したスマホの画像機能は欠かせないものになっている。
今までは口で説明していた中身が画像や映像によって一瞬で状況の理解を共有できる。
百聞は一見に如かずとはまさにこのことだとつくづく思う。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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