物流よもやま話 Blog

酷暑の関西物流展で感じたこと

カテゴリ: 経営

6月22日~24日、インテックス大阪で「第三回関西物流展」が開催された。
私も初日・中日は会場にいたが、館内は人であふれ、盛況そのものだった。
出展各社のブース内での実演や説明に立ち止まり聴き入る来場者は数多く、場所や時間帯によっては通路が歩きにくくなることもあった。賑わいの光景は理屈抜きでありがたく、笑顔と意気を引き出す源となるのだと改めて思い知ったのだった。
聞くところによると、来年の出展申し込みも好調で、さらなる盛況が見込まれるのだとか。
重ねて何よりである、と嬉しくなる。

昨日も新着情報欄で告知したが、私が登壇した特別セミナーの内容については、LOGISTICS TODAYの誌面上をご参照いただければ幸甚だ。
https://www.logi-today.com/495657
https://www.logi-today.com/496453
ありがたく満席状態だったことに加え、やや辛口気味に話したにもかかわらず、多くの共感や同意の反応をいただいたことは望外の喜びである。
ご清聴いただいた皆様には改めて感謝申し上げる次第だし、次なる機会があれば、お声がけいただいて生の声をお聞かせ願いたいと切に望んでいる。もちろんLOGISTICS TODAYや拙サイトの問合せフォーム経由でのご質問やご意見でも結構である。

展示会場内は空調が利いて快適だったが、一歩外に出ればまさに酷暑の毎日だった。23日は15時頃に会場をあとにしたが、帰路での車の外気温計は37℃となっていた。
屋外休憩や会場周辺を散策するにはあまりにも過酷で、忙中の気分転換や初訪地での小さな楽しみを控えざる得なかった方々も多かったのではないだろうか。

あれから一週間以上たった今でも酷暑続きの毎日に変わりはなく、異例の早さでほぼ全国が梅雨明けしてしまった。気象庁からの灼熱警告にあるとおり、光熱費高騰の折ながら、自宅や職場での熱暑対策は躊躇しないで頂きたいと強く願う。
特に中小零細事業者の現場作業は往々にして過酷で行き過ぎがちだ。
以前から言い続けているが、空調設備のない建屋の夏季作業については、13時から18時頃までを現場不稼働・休業時間として、変則的な勤務形態を設けることがもっとも低コストで簡易な暑気対策となる。
もちろん社員やパートアルバイトの終業時間を理屈通りに変えられるとは思っていない。
しかしながら、空調や建屋変更などの設備投資叶わず、余剰人員となること明白な早朝・夜間専用人員の確保や割高な派遣による補完なども収支的に無理な事業者は、現有スタッフへの打診と過多とならぬ程度の追加手当をもって対処するのが即効性と経済性の及第を得るための最善策ではないかと考えている。

今後は物流現場に限らず、今回の関西物流展のような催し物についても、夏季においては夕刻から夜間にかけての開催が目立つようになりそうだ。直射日光がないだけで空調などのエネルギー効率は上がるし、夜間帯の方が電力供給に余裕が持てる。「期間限定の昼夜逆転」によるデメリットよりも利点の方が多いなら、主催者も参加者も有力な選択肢として検討するに違いないと推測しているが、読者諸氏のお考えはいかがだろうか。

すっかりなじんだWEBイベントは便利で簡易参加できて素晴らしいが、やはりリアルの臨場感や熱気が生み出すエネルギーの気流には人々を引き付ける大きな魅力がある。
その最大の特徴は‘余韻’という残像であり残光のような気配だ。
余韻こそが次への活力や期待の畑となる。
そんなことを思いながら関西物流展の振り返りをした次第だ。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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