物流よもやま話 Blog

今年もだらだらと書き初め

カテゴリ: 信条

今回の年末年始はとても短く感じたが、読者諸氏はいかがお過ごしであったか。
巷では4日もしくは5日からの始業が多いと聞く。とはいえテレワークが勤務体系に定着した企業では、一堂会しての俗にいう「仕事始め」は有名無実となりつつあるのだとか。
そういえば暮れの「仕事納め」も同様だったと思い返した。個人的には年末年始の休暇を短くして、酷暑の夏季休暇を長くする年間休日シフトを推しているので、越年時の一時停止が生み出す段差調整のような期間は三日程度でよいのではないかと思っている。

大病をした40歳の冬と再度体調不良に見舞われた平成末期を契機として、休日観をはじめとする仕事の価値観がずいぶんと変わった。それは自身にまつわる事象にとどまらず、関与先の業務評価に際しての判断基準を根本的に見直したり、固定概念化していた是非や認否の定規を持ち替えたりもした。
起承転結の間合いや調子にこだわらなくなり、‘ いい加減 ’や‘ ほどほどに ’という折合いの付け方を自然体でこなせるようになったのでは、と自己分析しているが決して自賛ではない。
良いか悪いかは別として、ぎちぎちに詰め切ったり、完璧完全などを目指す理由や動機を見出せなくなってきたからに相違ないが、かといって業務品質の短絡妥協や業務設計の弛みが入り込む隙間ができたというのでもない。
伝わりにくいかもしれぬが、全体最適という完成図の中身が大きく変わったという意である。

言い換えれば歯車の大きさや数や噛み合わせの遊びを変えても、企業物流の価値や顧客満足への寄与には障りない手法を採るようになったとでも書けばいいのだろうか。
表面的には作業技術の細部についての小言が激減したし、業務フローの上流に遡って文句や要望を強弁する頻度が下がった。
決して手抜きしているわけではないが、肝となる業務部位や時機の見定めが大々的に変化したと自覚すること多く、現場で立ち止まって対処措置を発することは稀となってきた。
現場での威圧感や緊張感はすっかりなくなってしまったらしいが、それで現場が荒れてきたという兆候も現象も皆無だと関与先の管理者諸氏は言う。

さらには長い時間をかけて自らが考案した各種手法を含めたいちいちが「やりすぎなので、少し抑えて緩めるほうがよい」と感じるようになってきた。
その一連は諦めではなく悟りでもなく、ただ単に学んで変えただけだとしか書けない。

最大の肯定要素は、関与企業の業績が向上していることに尽きる。
もちろん物流機能が大いに寄与したからという直接効果だけではないことなど心得ているが、事業の下半身たる物流機能にとって上半身の活躍や発達は喜ばしく誇らしい。
事業会社の自社物流業務に携わっているからこその気概とは、物流部門が独立独歩で合理化や機能先鋭化することではない。多少の不効率や時間ロスが発生しようとも、あえて迂回したり足踏み状態で待機することで、他部門の下支えとなることを本懐とするべきなのだ。
最後尾であり、根底部を担う物流部門は、無意識という帳の内側で仕事をこなす。
それを矜持とする玄人の集団を育成することが私の生業だと思っている。

という年初の気合は今年も変わらず再確認した。
で、また淡々粛々と日々の仕事をこなす一年が始まる。
兎にあやかっていきなり跳ねなくてもよいが、子だくさんな世帯が増えるといいなとは思う。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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