物流よもやま話 Blog

行くぞ客先、行くぞ出張、行くぞ旅行

カテゴリ: 余談

たいして忙しいわけでもないのに、なぜか騒めいた空気が漂っている、、、そんな気がするのは私だけなのだろうか。
蒸し暑く、梅雨空の連続となりそうな天気予報が抜けの悪い心境の暗喩となっているようで、「なんだかなぁ」と呟いたあとは口をへの字につぐんだままで過ごしてしまう。
毎年この季節は体調がよろしくないのだが、今年はちょっと違う種類の不調が追加されているのか、例年以上に気怠く憂うつで仕方ないのだ。

しかしながら、世間では出勤率上昇、対面商談の見合わせ期間終了、国内出張の制限解除、追って海外出張も同じくコロナ禍以前の原状に回復――「さぁ、急いで元に戻すぞー」とばかりに回復軌道への意識的な乗り合い号令が大きくなってきている。
前向きなハナシに終始する会議や会話が多いのは、同じ「今」を生きるなら、俯くよりも前を向いて歩くほうが健全であると皆が知っているからだろう。
少しでも消費が活性化すれば、その因果として物流業務量が上向く。現場が忙しくなれば、邪念や必要以上の憂いも体から抜けてゆく。つまり好循環となる。
客先で面談、全体会議、セミナー、展示会、出張先での顧客巡回訪問、などが日常会話として復活する。WEB会議やオンラインセミナーでは得られなかった臨場での体感や、消えてなくなる肉声でしか語られない本音や実態という血の通った情報、終業後の会食や酒席は旧態依然としてもはや無用、、、とばかり言えぬ懇親や交流の効用を改めて実感。
のようなハナシを見聞きする機会が増えるに違いない。

仕事が元のリズムに戻りだせば、余暇の過ごし方もそれに従って回復や活発化する。
長いコロナ禍がもたらしたアウトドアブームは当面続くだろう。スポーツや文化イベントも順次再開されていくに違いない。これはプレイヤーに限らず応援者や観客にとっても朗報であるし、催事の盛り上がりという点でも必要な条件だ。
さらに、長く仮死状態のまま命をつないできた旅行業界には、一言では言い表せぬ歓びであることなど書くまでもない。
事業者側と同様に、旅行を我慢してきた多くの人々にとっても朗報であり、期待と意欲は高まる一方と察する。不肖ワタクシもそのひとりなのだ。

来月から観光地への行楽客増加と混雑のニュースが絶えなくなるに違いない。
加えて待ちに待った海外からの観光客、ビジネスマン、研修生、留学生の来日も増加する。
言うまでもなくインバウンド消費の復活が大いに見込まれるし、円安がさらなる追い風となってもいる。数少ない輸出産業や海外でも通用する国内ブランドには好機到来だ。その逆も真なりだが、こういう時勢下では好材料を優先的に並べておくのもひとつの方便だと思う。売上の上がるハナシは、正しい方法論で行われている限りにおいて、理屈抜きで善である。

個人的には縁がない(私は泳げないのだ)海水浴場もほぼすべて制限なく利用できるだろうから、水辺の観光施設は潤うはずだ。もっともカラッカラに乾いて久しいので、多少の潤いでは追いつかないことは承知している。
しかし賑わいは商売人の精神状態にとって何よりの薬となる。当面は穴埋めや巻き返しに追われるだろうが、苦しいながらも充実感にじむ笑顔が浮かぶことも間々あるだろう。
顧客と会って商談し、必要に応じて遠方に出張し、オフには観光旅行やアウトドアでのさまざまな趣味に興じる。
行くぞ戸外へ。
と書きつつ、「自分自身はインドア派」と我に返るワタクシなのだ。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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