
大型連休は近場でのんびり。
という人の比率が年々増えているようだが、ワタクシもその中のひとりである。
理由は「混むし高いし」というのが大多数だと思う。
しかしながらわが業界には「大型連休こそ働きたい」という人が一定数いる。昔も今もその傾向に変わりはなく、今年のGW も進んで出勤する社員やパートさんたちは多い。
休日出勤手当や時給の割増に加えて、事業所によっては昼食支給(ちょっと豪華なこと多し)、業務が早く終わっても8時間分の時給保証、など通常勤務より厚遇だったりする。
一部の業種を除いて普段よりも仕事量は少なく急ぎの案件もほぼないので、厚遇の割に楽チンだと感じている人がほとんどではないかと思う。
チョウセイから外れている人は特にその傾向が強い。
労働日数に所得が比例するのだから、家計の収入増を目的として働いている人なら、大型連休は必ずしも端から端まで休みたくなるものでもないようだ。
適度に休んでそこそこ働きたいという声が多いのはこの数十年間変わらない。
ただし「休日出勤するほどの仕事があれば」という前提条件あってのハナシである。
かつては土日祝日でも出荷していたEC業界でも「出荷は平日のみ」という変化が顕著だ。単に売り上げが減ってきているから、というのが理由の第一なのは言うまでもない。
いっぽうで荷主の業績不振による仕事量の減少ばかりが理由ではなく、外注先の営業倉庫が休日出荷の作業単価割増額を毎年のように値上していることも強く影響している。
上記のような「金で済む話」ならば利益幅のある荷主は不本意ながらも背に腹は代えられぬという思いで条件を呑むかもしれないし、倉庫側も「金が言わせる御前様」よろしく請ける。
かたやで「どうやっても頻繁な休日営業は無理」という倉庫も多い。
つまり労務上の制約や制限の都合で正社員が正しく休日取得するので、往々にして倉庫管理者が不在となって稼動できない→パート従業員も出勤できない、となるわけだ。
一部荷主や倉庫から反発されそうだが、
「世の中の大部分の荷物は平日出荷のみでいいじゃねーか」
というのがワタクシの偽らざる本音だ。
毎度述べているとおり、医療関係や一部食品などの鮮度や緊急といった要素を排除できない荷物以外は、受注から中一日や二日や三日空こうが誰も困らないと思うからだ。
即日や翌日に届いても困らぬが、翌々日やその次や来週に届いてもやはり困らん、、、という購入者の数が圧倒的多数だと思う。特にアパレルや雑貨などはその典型となるはずだ。
Amazonの“ゆっくり配送なら1%値引き”という出荷圧の緩和策が啓蒙の呼び水となって、配送所要時間の拡大がいずれは標準となればよいなと願う。
ただし、
「顧客側の便宜や競合他社との差別化などの事業戦略云々ではなく、販売者の姿勢として“可能な限り早く届ける”、を是としている」
という経営者の言葉や創業以来の基本方針などの精神論の前ではワタクシの理屈など無力でしかないことは承知しているので、そこはあしからず付記しておく。
――というハナシをしたかったわけではない。
休日出勤にまつわる出来事で個人的第一となるのは“差し入れをもって巡回”である。
冬場なら温かい飲みものや食べもの、夏場なら冷たいもの、のように保温・保冷バッグに大量の差し入れを買い込んで営業所を回るのだ。なかなか評判が良かったと記憶している。
たくさんの倉庫営業所でパートさんたちが笑顔で挨拶してくれる理由は人徳でも人望でも地位でも超男前でもなく、夏場のアイスや冬場の焼き芋や豚まんなどのおかげである。
良きにつけ悪しきにつけ、食いモンの威力はすさまじい。
ほんとうは差し入れする気遣いがウレシイのだ、、、と思いたいが、お礼そこそこに甘いものをほおばるパートさんたちの姿を目の当たりにすれば、気持よりも現物じゃ、と思い知る。
営業倉庫や自社物流倉庫のおエライ方々の中で、差し入れ未経験の御仁がいらっしゃるなら是非お試しを。四季ごとの「差し入れ人気品」を伝授いたしまするよ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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