物流よもやま話 Blog

ものすごく失礼な音声検索

カテゴリ: 本質

「えーっと、、、あれはなんという曲だっけ?」
という経験は誰にもあるはず。
それはワタクシも同じだが、おそらくきっと常人より高頻度だと思う。

で、スマホの音声検索画面を出して、周囲に誰もいないことを用心深く確認してから鼻歌を、、、時にハミング、またある時は「ちゃんちゃんチャンチャンチャーン」やら口笛やら。
しかーし、ことごとく「合致度5%、再試行」となるか、」いきなり「再試行」のみか。

「いったいどーゆー意味やねん」

とつぶやくうちに困惑から憤慨へと変わる心情をご理解いただけるだろうか。
スマホ君はまるで私がオンチであるかのような表示を冷酷に繰り返すのみ。
やはり最新機種に変える頃合いなのか、はたまたメーカーを変えるべきなのか。
どっちしても不愉快極まりない音声検索機能の未熟さなのだ。

という愚痴をブーたれているうちに、
「まてよ、、、音声検索機能は仕事でも使えるのではないか?」
と思い至った次第なのだ。
(物流業界に携わる方で、そんなもんとっくに存在しているし、普段からバンバン使い倒しているわい!という御仁がいらっしゃるなら苦笑でスルー願います)

既存の汎用サービスではちょっと足らないような気がするし、イロハのイとして業務情報のアーカイブ整理が必須になると思われる。作りっぱなしで未整理なまま共通化されていないファイルを年次別・種類別に整理するだけでもひと仕事、、、いや大仕事かと察する。

「できることなら整理整頓からAI君にお任せしたい」
という事業者も少なくない、、、ひょっとしてほとんどかもしれん。
私のハミングが認識できる程度の完成度(大変簡易なはず)では足らないはずだ。
記憶の曖昧さから生じる脈絡なき複数選択肢からの類推に加え、不確かな単語や年月の羅列から絞り込んだ候補をクロスさせる必要があると思う。

トラブルや課題に直面した際に、業務用のスマホ画面に思いつくままのキーとなる言葉をつぶやくだけで、積年の保存情報から抽出された工夫や知恵が引き出せるとしたら、現場管理者や業務担当者にとっては便利この上ないことは明白だ。
たとえば、
「五、六年ぐらい前に策定された手順書。棚振りの際にロケ増設をしなくても、、、しかもローカルから、、、を経由せずともできる方法を、、、が収納されているファイルの場所」
のような、曖昧で要領を得ない問いかけを“自分の耳たるマイク機能から聴き取ったAI君”が、高合致度順にファイル格納場所を表示してくれる。しかもほぼ瞬時に、だ。

常々思っていることのひとつに、「しかまぁ、似たような書式やデータ集約ファイルが、年次も作成者も別々に点在している物流部門のなんと多いことか」というのがある。
作成前に調べればよいのだろうが、おそらく指定場所がないか、あっても集約収納されていないか、作成者が個々にファイル保管していて、その都度グループウェアかメール添付で共有しつつ、用が済んだら誰もそのファイルを見直さないので、、、とか。
つまり情報共有のルールがなく、共有後の収納ルールもない。
なので、部門内にすでにある類似もしくは同一の情報が何度も何度も人を変えて時間をかけて作成されてきた――というのがよくあるパターンだと思う。

「限界まで無駄を削ぎ落した最少工数による最短時間での簡素な作業手順」
を策定した担当者殿のしたり顔。
しかしながら今から20年あまり前に最初の「ほぼ同一内容」の手順書が作成されて以来、今回の手順書で6回目の「至高の作業手順」が生み出された。
という可笑しな悲劇とも哀しい喜劇ともつかぬ現実は、多数の事業会社の物流部門や営業倉庫会社にあるはずだが、その実態を把握しようとすらしない会社がほとんどなのかも。

だとしたら各企業各部門のどなたかが着手してみればいかがだろうか。
地味ながら有効であることはワタクシの経験から実証済みであります。
考えるより知っている方がはやいのは言わずもがな。

過去数十年来にわたり各人各グループがつくりためてきた業務ファイルを寄せ集めてみれば、それは玉石混合ながらも業務史データの集約作業の始まりとなる。
どこかで誰かが始めておくべき。
唸るような利器が手に入るかもしれませぬ。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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