
通勤は所定労働時間外の行動。
ゆえに通勤時間をどのように使うかは労働者の自由。
という基本事項は今さら述べるまでもないこと。
、、、なのだが。
「通勤は仕事ではないので社則や社員心得の外の時間」
たしかに労務規範に則り公私厳然と隔てる線引きもアリといえばあり――かもしれぬが、そこんとこはチョットだけ踏みとどまって再考していただいてもよいのではないか。
というのが不肖ワタクシの提案であります。
なんでこんなことを書くのかというと、ずいぶん前から通勤時の交通マナーについてのモヤモヤがずーっと胸中で大きくなったり影をひそめたりを繰り返してきたからだ。
外部者として物流センターを訪れることが常なので、敏感になっているかもしれない。
ちなみに公共交通機関での通勤マナーについては体験が古く近況に疎いので触れませぬ。
関与先の物流センターやその他施設を訪問する際の交通機関は自ら運転する自動車である。
毎度ではないにしても関与先の始業時間にあわせて訪れることも多く、その際には社員さんやパートさんの出勤時間と被ることが多い。
(先様は定時到着でよいと言ってくださるが、性格的に約束時間の前に着いておきたいのだ)
というわけで、「もうすぐ目的地」というあたりから、私の車に関与先従業員諸氏の通勤車両が前後につながって走ることは訪問日毎度のことである。
モンダイはそういう状態になる3分~10分ほど前の高速道路上や出口付近、そして一般道に出てしばらくの道中における状況である。つまりよろしくない運転に間々遭遇するのだ。
仕事の時――関与先や出張先への往復道中は、法定速度順守と右左折時も普段以上の安全確認、そして交差点では前方を往来する他車に先行を譲るようにしている。
しかしながら後続車からすればイライラすることが多いかもしれない。
かつては自身がイライラする側だったし、今もプライベートではイラついて車内で罵声を、、、ということはめったにない、、、いや、そんなにない、、、たまにしかない、、、のだ。
毎朝見かける車ならともかく、週に一度や不定期な来訪の車を覚える人など稀である。
なので私の運転する車両にイラついてあおったり車間距離を連結車両のように詰めたり、我慢しきれずものすごいスピードで抜き去って割り込む車もたまにいる。
信号待ちしている目前で、黄色から赤信号に変わるギリギリで交差点に突っ込む車や、右左折時に迫りくる直進車をやり過ごさず、強引に曲がってしまう車、、、
視ていて「あぶないっ!」と何度叫んだことか。
関与先の駐車場入り口で前を徐行して進入する車両が先のアブナイ運転の車だったり、さきほどあおり倒していた車が倉庫正門で右折待ちする自車の後ろにいたり。
もちろん目ざとい社員さんやパートさんは早々にワタクシの車を覚えて、道路で発見次第、後続として法令順守運転に徹して倉庫駐車場に至る、、、ということも多い。
関与先のハナシに限らず、ひとたび道路に出ればさまざまな場面に出くわす。
社名入りの営業車でも「オイオイ」という運転のドライバーは少なくないし、プロ中のプロたるバスやタクシー、それから大型の運転手の中にも恥ずかしい運転マナーの者はいる。
プロとは呼べぬ稚拙な作法を止めぬ者に共通しているのは、中途半端な運転技術や法令知識のモンダイ以前に、職業ドライバーとしてのプライドと責任感の欠如がほとんどである。
“恥ずかしい”で済んでいるうちはよいが、強引や無謀が高じての危険運転がもたらす結果は自損にとどまらず、取り返しのつかぬ事態に至ることなど述べるまでもない。
そして自家用車による通勤(通勤に限らず常に、が真っ当)であっても職業意識は必添であってほしいと願うワタクシなのだが、読者諸氏はいかがお考えだろうか。
「物流で食っている」
「倉庫も運送も届けることを目途として成り立っている」
「荷を届ける経路=道路を通行するのだから、できれば常時が好ましいが、せめて勤務先との往復時には“自身もプロの端くれ”という矜持をもって運転しよう」
「法定速度で走る大型車をあおったり、無理な追い越しをかけたりは厳禁。むしろ譲るぐらいの気持でハンドルを握ることを皆が心がければ物品流通の円滑化に寄与できるはず」
という言葉を並べても、綺麗ごとや優等生的発言と揶揄されがちなのは残念だ。
もし違反ギリギリが常のドライバー諸氏の中に多少のプロ意識があるのなら、斜に身構えて訳知り顔で嘲笑する側にまわらず、ひとつひとつ自らに課してみればいかがかと思う。
私の好きな色はブルー。
穏やかさや落着き、そして冷静、信頼、誠実、知性など、自他ともに認めているイメージにぴったしカンカンなのだ、と誰も言ってくれぬのでずーっと自称している。
したがって運転免許証も長らく青色で統一している。
基本的には安全運転・法令順守を第一義としている。
ここまで書いてやっと気づいたのだが、これでは係わりある方々を含む世間様への問題提起以前に、自分自身への戒めのような中身となっているではないか。
♪わかっちゃいるけどやめられ、、、やめるのだ。
皆さまくれぐれも安全運転で譲りあいの精神を大切にしましょう。
忍耐と気持の切換ですぞ。
アンガーマネジメント講習、という選択肢も捨てがたいかもしれませぬ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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