
読者諸氏ご周知のとおり現場の運営管理にはいくつかの要点や要所がある。
自社物流に多いのは、
「他所は他所、わが社はわが社、、、と割り切っている」
と言いつつも、自己採点だけではイマイチ心もとないのか、
「うちの数字って他社に比べて悪いですか?」
のように、質問の過半は現場作業にまつわる要領や諸数値や労務についてである。
裏を返せばどの事業所でも「わが現場の適正数値とはいかに」を検証することが永遠の課題として常在している。なぜなら事業環境は流れる水のごとく移ろうからだ。
質問トップ5あたりを数読みしたことはないが、おそらくきっと「人」という文字の含まれた項目が上位を占めそうだと思っている。
労務人事はずーっと昔から課題山積・難題連発だが、それは物流部門に限ったハナシではない。むしろ物流部門は社内で最も問題発生数が少なく、その内容も複雑ではない――というのが係わってきた事業者の実態だったが、皆様の会社ではいかがだろうか。
たとえば「現場の適正人員数」についての試算とその評価については、経営層から現場担当者に至るまでの全階層が興味を示す。
実際の研修や現場サポート時にも試算方法や算出された解についての評価を、バキバキに血走った眼とダンボのように拡がった耳で見聞きする方は多い。
意外とできていないのは「試算式の前提条件の整備」であるが、長くなるので説明は割愛。
しかも前提条件を整理整頓してから、試算してみて検算するわけだが、「試算」と「検算」のふたつのアプローチを運用できないことも珍しくないので、下地均し的な仕訳やら整理に結構な手間がかかったりするのだ。(毎度恐縮だが、いちいちの作業を説明するのは面倒極まりないので、ぜーんぶ割愛であります)
一応玄人の端くれなので、たまーにだが、瞬時に解を出して見せたりする。
そうでもしないと「このオッサン、ホンマに大丈夫なのか」と勘繰られるやもしれぬからだ。
対面する関与先の方々の反応は似通っていて、
「えっ、なんですぐに答えが出るんですか?まるで手品みたいです」
というのが多い。
「手品やがなぁ~」
と大木こだま師匠のように応えるのが毎度の定食会話だが、そのあとで種明かしする、、、
こともあればしないことも。(チッチキチー、でごまかして終わり、というのが常)
「かっ、かっ、神業だ。ヘンなオッサンだと軽んじていたが、実はスゴイ人なのかも、、、」
という余韻こそが求めていた反応であり、ワンパンマン的イメージづくりの一環なのだ。
ぶっちゃけてしまえば、長いことやっていれば場数の経験値は否応がなく上がる。その果実として速算や概算の方法ぐらいは身に就くのであって、手品でも神業でもない。
誰でもできるようになる技術のひとつなのだが、そこに至るまでは多少の面倒事を地道に消化するという過程を経なければならないだけだ。
各作業項目と作業に要する時間と切換や手待を勘案した歩留まりの試算。
全作業工程でそれが正しく書出せたら、自社の標準としている人工ひとりあたりの労働時間と時給から割り出した「何人工で何時間」を算出。
そこに販管費やらの経費を足して、さらに、、、
とすれば「試算」が完了する。
その「試算」の確からしさを「検算」するには、、、
やっぱり面倒くさい。書くのはもっとメンド―じゃ。
面倒くさいのは生業の本質なのだが、それをいかに簡易に平易に簡素に単純にするかが腕のみせどころなのだ、という風にもったいつけた言い方するのが好きである。
そして経営層が最も知りたがるのは、、、
適正人員数の評価に次に算出できる「自社物流業務の○○○○○」である。
○○○○○とは何なのか。
答あわせはいずれまた、、、
ともったいつけて終ろうと思ったのだが、過去に何度か書いていた。
モウロクなのかイイカゲンなのか。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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