
長くやっているといろんな出来事に出くわす。
どの商売でも同じなのだろうが、要領を得ない質問やスットコドッコイな要望や失礼極まりない依頼など、、、思い出すたび腹が立ってきたり、ウンザリしたり、タメイキ吐いたり。
先日ふと思い出したのは、
「貴サイトにある“ 物流リアル<本気のQ&A> ”のコーナーにカクカクしかじかの質問を投稿するので、カクカクしかじかの内容で回答を作成して掲載してほしい。絶対条件として会社所在の都道府県名や業種などの情報は一切掲載不可で」
という失礼かつ奇妙な問い合わせを装った要望だった。
発信者は大阪の営業倉庫ではある意味有名な会社の物流担当社員。
あまりにひどいので「なぜそんな必要があるのか?」という返信をした。
すると即座に「社内には自浄機能がないので、外部者の辛辣な批判・意見や指摘を経営陣に読ませたいからだ」というような内容の長い文章(とても冗長)が返ってきた。
「手前どもではご要望に添えない」
と短く返したら、
「こういう要望を聞くのが務めであり使命ではないのか」
とお怒りのメールが。
こういう人はたまーにいるので、お決まりの文句を短く添えて返信。
が、そのあとも当日に2回、翌日も翌々日も恨み言まじりの憤慨メールが届いた。
放置しておくつもりだったが、私に関するまったく架空の過去トラブルを持ち出して、要領を得ない文章で批判し始めた。さすがに悪質で看過するのはちょっと、、、と思ったので、
「これ以上ストーカーまがいの業務妨害をするのなら、貴社の社長に直接連絡して、貴殿の行為を止めてもらうように依頼します。○○社長には過去に何度かお目にかかってお話したこともあり、仕事のご依頼もいただいたことがあります。知らぬ中というわけではありませんので社長の携帯電話に直接かけます。それをご承知の上でまだ続けるおつもりか?」
と返したら、その後返信は来なくなった。
当該の会社から過去に複数回仕事の依頼を受けたが、いずれも見送っている。
その都度担当者は変わっており(短期離職率がものすごく高い)、社長や役員から物流担当者に降りてくる「外部倉庫への取引条件」が無茶な中身であるため、多くの営業倉庫から相手にされなくなっていた。しかし引継ぎ不全なのか毎度経験則が働かないようで、近在から始まってあちこちの営業倉庫に手当たり次第見積依頼をかけては、毎度ヒンシュクをかっていた。
社長や役員とも話したが、あまりにも自己本位で人のハナシを聴こうとしないので、
「願望は権利ではありませんし、正論として主張されても理解されないと思います」
と返して、早々に退散した記憶がある。
バッサリと見切った理由は読者諸氏すでにご明察かと思うので細かく書かないが、倉庫作業や運送業務を激しく下にみている内心がありありだったからに他ならない。
社長以下どいつもこいつも言葉の端々に、
「単純作業するだけなんだから」
「運送するだけなんだから」
という、
「誰にでもできる単純な肉体労働なんだから廉くて当然だろう」
を隠そうともしない物言いがどうにも気に障って不快だった。
(同業他社数社からはもっと辛辣な憤りの言葉が吐かれていた)
ヘンな会社はヘンな社長とヘンな社員でできている。
ヘンだと気付いたが正せそうもないと諦めた社員から順に辞めてゆく。
残っているのはヘンなことをヘンだと感じない人、感じてはいるが他に転職するのが難しいか、仕事へのこだわりや熱意を捨ててしまった人である。
対面接客する会社ならたちまち評判が落ちて売り上げも落ちるので、たいていは自省し改めるものなのだが、ECではそのあたりが露見しにくいのが常だ。
つまり「とにかく安売り勝負」のゾーンなら生きているのだろう。
結構な数のEC事業者とやり取りしてきたので「ヘンな人被害」は相応に被ってきた。
また仮にそういう人であってもなんとかなってしまうのがECなのだということも身に沁みてわかっているつもりだ。
真っ当なEC事業者から「何とかならない日がやってくるものですよ」という言葉が出ることは承知しているが、理屈ではわかっていても対面して理不尽な言葉を吐かれると、内心では穏やかでなくなる、、、のはワタクシの性分なのだ。
もちろん「ヘンだ」と感じているワタクシが正しいとは限らぬが、一定の常識や言動・作法の許容範囲は商売人なら言わずもがなであるはず。既成概念を崩すことに異論はないし、そういう力や流れがあってこその進歩や進化だとも思う。野放図と革新は似ても似つかぬはずだ。
何らかの形で関与した会社の数は三桁に達して久しい。
そのうち業務見積作成前の「見立て」が外れたのは3社だけだ。
残る全社は取引開始後に業績向上した――が、しがない物流屋のささやかな自慢。
ちなみに外れた3社に共通するのは、自身のルールを破ったという点に尽きる。
「経営者と会って3つの質問をして返答をもらうまでは見積を書かない」
である。
こっ、これは、、、あまりにも好条件ではないか。
まさに鴨がネギしょってやってきたようなもん。
ついてんなぁ、、、こんなハナシが舞い込むなんて。
必ずしも社長と会う必要はないが、それに準じる人物とは対面して話さなければならない。
そうすればヘンな会社のヘンな経営者やヘンな社員がすぐに判別できる。
というクソアツイ盆前のムカシバナシでありました。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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