先日のニュースでまたもや「大阪府立高校の統廃合」が流れていた。
聞けば募集停止および他校統合は累計で16校もあるのだとか。子供の数が減っているのだから当然のなりゆきと理屈では理解できる。しかしながら府立高校の卒業生のひとりとしては、見知った高校の廃校記事には無常感漂う複雑な気分になる。
東北・北海道で豪雨災害、という違和感だらけのニュースを気にしながらの一週間だった。
北国で夏季に「連日の豪雨」なんて、耳慣れぬというより記憶に無い。
豪雪には十分な経験と対処の術を持ち合わせている北国の各地域であっても、今回のような豪雨に対しての備えは乏しいのではないかと察する。清掃などの復旧作業に必要な機材と労働力の公的支援は火急であることなど書くまでもないだろう。
いやはやしかし驚いた。
24日夜の桜島噴火のニュースに殊更反応してしまったのは、前週の17日に桜島・湯之平展望所を訪れ、その夜は対岸の宿に泊まっていたからだった。
鹿児島出身の知人からは火口から立ち上る煙や、尋常ではない量の降灰による被害や掃除の手間についてなど聞かされていた。
梅雨明け宣言は早すぎたような気がする。
という言葉が何度も思い浮かんだこの一週間あまりだった。車のワイパーが用をなさず、道路面が川のようになる豪雨によって、土砂崩れや住宅浸水、田畑冠水の被害が各地で発生した。
東北や北海道でも九州や四国と似たような降水被害があったことからも判るが、わが国は完全に亜熱帯化している。
6月22日~24日、インテックス大阪で「第三回関西物流展」が開催された。
私も初日・中日は会場にいたが、館内は人であふれ、盛況そのものだった。
出展各社のブース内での実演や説明に立ち止まり聴き入る来場者は数多く、場所や時間帯によっては通路が歩きにくくなることもあった。賑わいの光景は理屈抜きでありがたく、笑顔と意気を引き出す源となるのだと改めて思い知ったのだった。
今さらだが、運送業界の人手不足は深刻を通り越して、不可抗力的な事実として受け止められている。単なる労働人口の減少に比例しての自然減――というのは要因の一部に過ぎず、多くは業界が自ら招いた因果の報いに見舞われているのだと思う。
それはドライバーに限らず庫内作業者にもあてはまる。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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