今日が半期末という会社は多い。
ということは棚卸時期であり、物流現場はその作業の真っただ中である。そして毎度のように各現場から漏れ聞こえてくるのは、
「あぁ、はやくRFIDなる神器がわが社にも導入されぬものか。冗長で煩雑極まりない作業が一瞬で終わるらしい。まるで夢のようではないか」という類のハナシだ。
この原稿を書いている今は20日火曜日。強烈な台風が通り過ぎ、夜明けとともに天候が回復してきた。風はまだやや強いものの、非常にさわやかで涼しく、秋の気配が漂っている。
事前の警戒報道が有効だったようで、近畿地方は大きな混乱なく連休明けの今朝から通勤や通学の日常を取り戻している。
一方通行のみで完結する荷主企業の自社物流業務は稀有というより皆無に等しい。
広報されている斬新で画期的な仕組や方法論についても同じで、全体業務の一部を切り取って起承転結を表現していることが大勢を占める。
私の生業は「それ以外」と付記される業務の取捨と改善をサポートすることである。
そろそろ一般化するだろうと予想しているのはダークストア(EC専用の倉庫や店舗類似施設の総称)という言葉なのだが、欧米の後追い普及とはならないと考えている。
私はマーケティングの専門家ではないので、あくまで物流現場から世間を眺めて感じたり思ったりすることを書いているに過ぎない。しかしながら国内の倉庫や運送の諸事情と人口動態などを数値から考察すれば、往く道は自ずと限られてくるのではないかと思える。
先日のニュースでまたもや「大阪府立高校の統廃合」が流れていた。
聞けば募集停止および他校統合は累計で16校もあるのだとか。子供の数が減っているのだから当然のなりゆきと理屈では理解できる。しかしながら府立高校の卒業生のひとりとしては、見知った高校の廃校記事には無常感漂う複雑な気分になる。
今年の夏季休暇はお盆から少しずらして取った。
下関から秋吉台を抜けて久しぶりに山陰路を巡ろうと、車での短い旅に出たのだが、急変する雨天曇天の合間を縫うように、訪問地では傘の出番がなかったことはありがたかった。
道路も宿も混みあっていなかったのは、休暇を遅らせたせいかもしれない。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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