物流よもやま話 Blog

  • 凍えるヤードと冷え込む庫内

    カテゴリ: 本質

    勤労感謝の日を境に、一気に真冬モードとなった。街往く人々の装いもコート姿にマフラーや手袋が目立つ。
    原油高の影響はガソリンだけでなく光熱費上昇にも直結する。暖房費のかさむ今からは家計への影響が案じられるが、国策として電気やガスなどの料金補助を一案として検討すべきだ。
    「あたたかい」は万人にとってありがたく心地よいはずなので、せめて必要最低限の暖房確保を後押しする政策があってもよいのではないだろうか。

  • 物流現場が競う「働きやすさ」の中身

    カテゴリ: 本質

    近年の物流施設の進化にまつわる今さらの詳細説明は不要だろう。
    特に新築大規模倉庫は、最新の空調・照明設備、食堂や休憩スペース、売店、託児所などの従業員向け福利厚生面を充実させるための仕様を前面に並べての物件宣伝に努めている。
    追随する既存施設も相応の改装や改築に注力しているわけだが、狙いとしては荷主の印象向上にとどまらず、従業員確保や雇用維持にまで拡がっている。

  • 不意の回想 ― あの時あの場所で

    カテゴリ: 本質

    「どうかこらえてください。続ければ手が後ろに回ります」

    そんな過去の一場面が突然脳裏に立ち上がり、しばらくして消え去った昨夜だった。
    ちなみにこのような不意の回想は珍しくも稀でもない。時と場所と相手を変えて、いくつかの出来事の記憶が切り取られてよみがえる。

  • 庫内でふと我に返る時

    カテゴリ: 本質

    データ依存と数式化へのこだわりを緩めることが増えた。
    物流業務の基本は引き算の追求であり、1+1は常に2でなければならないという大原則を曲げる趣旨ではないまでも、ある程度の「あそび」はあってもよいのではないか、という意だ。
    顧客から業務委託される営業倉庫が自ら発するべき言葉ではないと承知しているものの、自社物流なら「それもまたありなのでは?」と考えるようになってきている。

  • 物語が始まる季節

    カテゴリ: 本質

    めっきり春めいてきて、桜の報もあちこちから届く。
    そしてわが国では始まりの時を迎える行事や機関が多い。
    疫災によって例年通りのスタートを切れない学生や新入社員の諸君は気の毒で心が痛む。さらに悲惨なのは昨年の新卒者や新入生だ。一体いつになったら職場や学び舎で普通の活動ができるようになるのか。

  • コボットの惑星 第10章 森の中の木

    カテゴリ: 予測本質

    物流の未来を想うとき、脳裏に浮かぶのは農業の歴史だ。
    物流業界が直面している問題や課題、希望や期待の行く末の姿は、農業の今と訪れつつある未来形の中にあると思える。
    狩猟依存から脱却した耕作文明は、やがて人類の生存を安定化する基盤となり、膨大で長久な時間の流れの中で、無数の曲折や進化を繰り返しながら今に至っている。
    学んで考える対象としてはこの上ないだろう。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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