しかしながらこの数年来は「現場での食中毒もしくはそれと疑わしい事例」が、もはや看過できない状況になっている。社食や弁当類の別はあれど急増していることは明らか。
「原因は尋常ではない高温」に違いないとはいえ、対処できること・対処できないことの実態と事情のばらつきが大きいゆえになかなか抜本的な改善ができていないと聞く。
「いつもどおり」「何も起こらない」を支えるために物流のプロフェッショナル達はいかなる時も標高ゼロの「あたりまえという名の山」を登り続ける。
という持論は世界中の物流人が肯く真理だと信じている。その「あたりまえ」をアタリマエではないほどにやり抜く執念や拘りの強さこそがわが国の蔵人の真骨頂なのだ。
8月9日から17日まで稼働日ゼロという倉庫や運送部門は少なく、途中の何日もしくは交代勤務で業務を行う事業所が多いはずだ。
毎年書いているような気がするが、現場職も管理職もこういう期間にこそ「普段できない面倒事」を捌いたらいかがかとお勧めする次第だ。管理職諸氏は庫内データの分析と切り口を変えての統計化、組織図や職務管掌区分の再考など、できることは結構あると思う。
平たく言えば「自社の物流コストの正確な試算と検算。そこに差異が発生するならその原因の解明」をできるようになるのがイロハのイ。
イロハのロを何にするのかは企業によって異なるにしても、おススメは「もし自社の物流業務を外部委託するとしたら、その見積明細とその根拠はどう記述するのか」である。
「よく視てよく聴いてよく考えて、を心がけています」と書いたり言ったりするのが好きである。実際にはおっちょこちょいでだらしなく拙速多数、、、という生々しすぎる現実は書くにも言うにも堪えないので、ここでは深掘りしない。 視・ […]
売手市場となって久しい労働力の需給バランス。
物流業界はとりわけ、、、と感じて止まぬのは今に始まったことではない。
社内異動ではまかなえぬ人材供給を中途採用で間に合わせようとするが、提示する年収は渋いまま――そりゃ有能な人材が採れんわな、という傾向が未だ続いているからだ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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