万博ロス、、、という言葉が行き交う関西ローカルメディアだが、近畿圏以外では「?」となる人がほとんどらしい。よくよく考えてみればリピーターと海外からの来場者を含めて延べ2500万人ほどなのだから、あたりまえと言えばアタリマ […]
しかしながら物流現場の実態や実感としては昔の方が無駄や余分が少なかった。
おそらくきっと共感していただけるベテランの方々は多いと察するが、手作業や手書帳票で迅速かつ正確かつ潔癖な現場運営を行い、限られた床面積と天井高の保管スペースに満床以上の荷を預かるためには、合理ではなく無理が常在していた。もちろん無理を分解して切りつめた合理で組み立て直して“道理”に変えるなければ「仕事になってない」と誹りを受けた。
「いつもどおり」「何も起こらない」を支えるために物流のプロフェッショナル達はいかなる時も標高ゼロの「あたりまえという名の山」を登り続ける。
という持論は世界中の物流人が肯く真理だと信じている。その「あたりまえ」をアタリマエではないほどにやり抜く執念や拘りの強さこそがわが国の蔵人の真骨頂なのだ。
物流現場的には「数量差異」、財務的には「原価差異」を主眼に在庫差異を追い、修正や調整を行うのである。
国税的には一にも二にも「在庫金額」に焦点を当てて調査するので、企業内では物流部門と財務や経企部門では興味の対象が大きく異なる。
つまり決算利益を左右する期末在庫金額の着地点が目論見や予想と乖離すれば、決算予測がぶれてしまう。
一定規模以上の工場では、その建屋の前後に物流機能が付帯していることが多い。
物流現場が工場隣接なら、製造直前に資材や部品を最短動線で過不足なく供給できる。
製造後も生産ラインの進捗に合わせて保管と出荷の手配を行えるのでこの上なく合理的だ。
製造の前後に位置することによって微調整や段取りが組みやすくなることは明白で、いわゆるカンバン方式はその究極の形とも言えよう
荒天は物流屋の敵である。
交通機関の計画運休と事業所の臨時休業は定着しつつあるが、未だ物流業界内で徹底浸透できていないのは「暴風雨雪・凍結が予報されている日は出勤させない」だと痛感している。
荷主やその委託発送者が顧客や委託受領者へ事前に「こういう場合はこうなります」という説明をし、了解を得ておけばよいハナシなのだが、そのあたりが徹底されていない。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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