運賃については何年か前に見切りをつけた。
その「見切り」とは、抵抗せずに流れのまま受け容れるという意だ。
ここでは個配料金のハナシに絞って記したい。
もはやひと昔前のことになってしまったが、
「ナントカ急便の担当者が値上げを言ってきた」
と前職時代に営業部の部下から相談を受けた。
そのやりとりが、数ヵ月後の運賃立替請求からの撤退に及ぶのだった。
物流会社にいた頃、数え切れないほどの問合せや見積依頼を受けた。
でも過半の内容は決まりきっていて、中にはげんなりする内容のものも少なくなかった。
本来は「どんな内容でどんな文面や口調でも、問合せはありがたい」と感謝するのが優秀で正しい営業職だ。
簡素で直線的な物流業務が理想であるし、そうでなければいけない。
ではその基になるものは何か?
商品マスターである。
マスターの設計と整備で全ては決まるといって過言ではない。
物流現場でのさまざまな現象は、あくまで結果であり、そこに原因はない。
物流現場で一番ウットウシイものは何か?
普段はふんぞり返ってエラそうなことばっかり言ってるくせに、本社から本当に偉い人が来ればペコペコへらへらオロオロ、、、の小心でお調子者の所長。
も時としてウットウシイが、そんなのとは比べ物にならないほど嫌なモノ。
それは、本社の基幹システムであることが多い。
企業の物流コストの標準指数が業界団体などから統計値として公表されている。
ここで述べる数値とは、あくまで中小零細企業のそれであって、100社や200社ほどの大企業相手のアンケート統計数値とは全く無縁である旨、先にお断りしておく。
売上1000億円以上の上場企業群と圧倒的多数の中小零細企業を同じ定規で測ることなど無意味。
物流ってそんなに難しいのだろうか?
いったい何を難しいと感じているのだろうか?
入荷と保管と出荷しか要素がない。
しかし数多の会社が複雑怪奇なエラーやトラブルを抱えている。
なぜなのか?
どこでどうなってそんな状況に陥っているのだろう?
業界の事情や営業上のしがらみは理解している。
が、それはすべての企業に共通しているし、よく聴いてみると深刻でも難解でもない。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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