一般の方々に限らず、物流関連の人間でも「ややこしいなぁ」と眉をひそめることがいくつかある。
たとえば「入荷」に関しての言葉がそれにあたる。
掲題の入荷待ち、入荷予定、入荷次第は微妙に違うのだが、表記や意味のみならず、現場によっては時間や作業区分の違いにまで及ぶ。
紛らわしいことは不親切であり、誤解や不信の元となりかねない。
ロケーションの切り方は入出荷作業に大きく影響する。
したがって、保管物によってはたいへん悩ましい。
現場責任者や担当者は「どうすればいいのか?」ではなく「どちらにすればいいのか?」の岐路に立って唸る。業務フロー設計者が別にいる場合でも悩ましいことに変わりない。
この数年来モーダルシフトという言葉を目にすることが増えた気がする。
国土交通省・環境省などの大手物流企業向けプロモーションが寄与しているのかもしれない。
とはいえ、一般的には耳慣れない言葉の類のままだと思うし、字面や音から意味や効果を連想できないことも普及が進まない一因となっている。
物流関連企業および部門の人手不足は慢性化しているので、他業種に比べて耐性が強い。
という内実のハナシを厚労省の統計に絡めてLOGISTICS TODAYに寄稿したのは先週のこと。
今回はその派生記事だと思っていただければわかりいい。
業界・職種を選ばない要素も多いと思うので、そこのところを少し深堀りしてみたい。
ありがちなやり取りだが、
「お仕事は何ですか?」
と問われて、
「物流会社です」
と答えた人と、
「機械部品のメーカーです」
と答えたもう一人がいたとする。
いまさらではあるが、近年建築された大型倉庫についてのハナシである。
REIT( real estate investment trust、リート:不動産投資信託)やら投資法人云々の説明や現状はさておき、もっと原始的で単純な懸念というか疑問を抱いてきた。
それは回収期間についてだ。
もちろん一概には言えないということも心得ている。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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